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 全国高校野球選手権大会で九日、二松学舎大付(東東京)はサヨナラ勝ちで2回戦に...
札幌大谷−二松学舎大付 先発し力投する二松学舎大付・辻投手=いずれも甲子園球場で

札幌大谷−二松学舎大付 先発し力投する二松学舎大付・辻投手=いずれも甲子園球場で

 全国高校野球選手権大会で九日、二松学舎大付(東東京)はサヨナラ勝ちで2回戦にこまを進めた。一方、日大三(西東京)は惜しくも敗れて涙をのんだ。
 ◇
 二松学舎大付が同点に追い付かれた直後の九回裏に試合を決める一打を放ち、初出場の札幌大谷(南北海道)を退けた。2年連続の初戦突破を果たした。
 八、九回に1点ずつ返されて同点にされるも悲壮感はない。小林幸男主将(3年)は最終回の攻撃を前に、チームメートに「楽しんでいこう」と声をかけた。
 先頭の押切康太郎捕手(2年)が中前打で出塁すると、すぐさま犠打で走者を進める。死球で1死一、二塁となったところで、この日ここまで2安打の1番、親富祖(おやふそ)凪人外野手(3年)。打席に立つ前、「おまえが何とかしろ」と仲間に声をかけられた。
 相手エースの直球を鋭く振り抜くと、打球は飛び付いた三塁手のグラブの先を抜けていった。左翼手の失策もからみ、二塁走者が一気に生還し、決着。「チームのために、試合を決められる一本を出したかった」と信頼に応えた。
 先発したエース左腕、辻大雅投手(3年)の好投も光った。強打の相手とあって「5点(取られるのは)覚悟で投げていた」と明かす。緩急をつけ、思い切りよくコースを突いた。結果、八回に失点して継投するまで、スコアボードにゼロを並べた。野手は再三の好守でもり立てた。
 これで二松学舎大付は出場した夏の甲子園全5大会で初戦に勝利したが、2勝したことはない。小林主将は「チームの勢いも上がると思うので一戦必勝で戦っていきたい」と次戦の勝利を見据えた。(浜崎陽介)

◆日大三、聖光学院に競り負け 寒川主将「やりきった」

聖光学院に敗れ引き揚げる日大三ナイン

聖光学院に敗れ引き揚げる日大三ナイン

 「ランナーを出さなきゃいけない。慌てず打っていこう」。2点を追う九回、日大三の選手たちは円陣を組み、小倉全由(まさよし)監督の指示にうなずいた。
 走者1人を出したが、反撃は及ばずゲームセット。その瞬間をネクストバッターサークルで迎えた寒川忠(あつし)主将(3年)は、泣く2年生の肩をたたき「自分たちはできなかったが、甲子園で勝って」と励ました。
 強豪の聖光学院(福島県)を相手に、最後まで競り合った。小倉監督は「もうひとつ攻めきれなかった」と三塁まで走者を進めながら無得点だった2度のチャンスを振り返った。「でも失敗はなかった。失敗したのは点を取らせてやれなかった監督」と選手たちのプレーをたたえた。
 先発の松藤孝介投手(3年)は「(エースの背番号の)1番を背負うプレッシャーはあった。チームを勝たせられなくて悔しい」と涙を流した。一方、寒川主将は「悔しい気持ちはない。甲子園に行くという目標も達成し、やりきったという気持ち」と言い切った。
 3年生は、入学当時からコロナ禍に見舞われた。
 「入学とコロナ流行が重なり、例年と同じようには練習ができなかった」と4番打者で先制打を放った浅倉大聖選手(3年)。「それでも、思いきり野球ができるようにしてくれた監督やコーチには感謝の気持ちでいっぱい。コロナ禍の中でも甲子園でプレーできる喜びをかみしめながら、野球ができた」と晴れ晴れした表情を見せた。(宮本隆康)
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